今日の練習

昨日の選手権は仕事で、今日は休み。
となれば、もちろん練習あるのみです!
というわけで、近くの落ち葉山で、腰を据えてじっくりとコソ練に励みました。


今日の課題は昨日の選手権の話を聞いて決めた「滑る土斜面ターン」と「岩交じり凸凹斜面のターン」です。
なんせ3週後には、開幕戦と同じ会場で2戦目が開催されます。
ということは、昨日の開幕戦に参戦しているライダーは2戦目のリハーサルをしたも同然ですから、私はその点で出遅れが否めないところ。
その遅れを取り戻すためにも、2戦目を想定した練習が今日のテーマとなりました。


さて、練習場所にたどり着いてみれば、昨日の賑わいが刻まれたかのような無数のブロックパターンがカチコチに凍り、霜柱で浮き上がっています。
あと1時間もしないうちに、ぐちゃぐちゃのコンディションになるでしょうが、これはむしろ今日の練習に必要な条件ですから、ある意味ベストコンディションなわけです。


●「滑る土斜面ターン」
斜面の大きなコブをグルグルと回ります。
チェックポイントは「バイクを寝かせて曲がる」ことと、「ライダーはステップの真上に立つ」こと。
私は登りターンで、身体が後ろに残るクセがあるので、それを矯正し、常に重力線にそって立つように操作してみると、バイクを寝かせやすくなり、バランスもスムーズさも向上。
ところが、こね回されたラインがますますドロドロになると、バイクが真上を向く手前でズルッ、と滑り、リアが一気に流れてしまいます…。
リアがいきなり流れるのは、まだグリップに頼った走りをしているわけで、実はここからが今日の本当の課題です。
それが「グリップを引き出す乗り方」です。
これは体重を生かした作用・反作用の使いこなしが難しくて苦心しましたが、一つの「コツ」をつかんでからは、ズルッ、をほとんどなくすことに成功。
ズルッときそうなターンで、これまでの成功率を5割増しにできそうな予感がする、お宝ものの「コツ」をつかむことができました。(^-^)


●「岩交じり凸凹斜面のターン」

左ターンにある横長の岩から木の後ろ側まで2m程の登りが続くタイトなS字ターンです。
横長の岩は、左ターンの最後で差し掛かります。登りの加速を開始したいポイントにあり、20cm程のスロープ状段差となっているのですが、リアホイールのライン上なのでやっかいです。
その段差を越えたら切り返しながら登って右タイトターンです。このターンはフロントもリアもゴツゴツした滑る岩と太い根っこが出ている斜面を上りながら通過しますが、右タイトターンの時、ちょうどリアがそのゴツゴツと根っこに位置するので、それに引っかかってズルズル空回りの立ち往生に陥ってしまう確率が高いです。
ラインはS字をショートカット気味に入ってゆく方法と、逆に大きくふくらむS字の2通りあります。


このS字ターンは、困難さが複雑に絡み合うので、私にとっては「頭が真っ白になってしまう」状況です。タイヤが岩でどう滑って弾かれるか運任せの要素も大きいです。
これまでなら、「だいたいこんな感じだろう」と大まかな走りのイメージを作って、あとは出たとこ勝負の行き当たりばったりで、たまにクリーンがでてもそれを再現できない…。
という走りで終わるのですが、今回は「どんな小さなミスも、そしてクリーンが出たとすれば成功の理由も、とにかく全てを徹底的に振り返って考える理詰めの走り」をテーマに取り組みました。
「最後のターンで一瞬フロントが浮いたのは、身体が遅れていた証拠だから次は遅れないようにしよう」「リアが滑って止まってしまったのはバイクを寝かせるタイミングが少し遅れているのかもしれない」「切り返しが遅れたのは左ターンでリアが岩からずり落ちているせいなのかな」「最初のターンで少し勢いを付けすぎたので、かえって次のターンでアクセルを戻して失敗してしまった」などなど、無理にでも理由を考えます。(笑)
とにかく「頭が真っ白」を許さない走りを延々と数十回は繰り返しました。(笑)


さすがにこれだけ繰り返すと、いくつかのコツもつかみ、やがて連続クリーンが出るようになるなど、上達の手応えを感じることができました。(^-^)


ところが、ちょっと長い休憩の後、練習の成果を味わおうとトライしてみると、無残にもバタバタや5点ばかり…!?
「できるようになった〜♪」と思ったのに、それが錯覚だったみたいに消えてしまう事って良くありますが、さすがにショックでした。


…で、ここからが今日の本当の課題となりました。
またまた理詰めの考えるトライを20回は繰り返したでしょうか、突然一つの「コツ」がひらめき、その後はどちらのラインでもほとんどクリーンか1点の連続となりました。
それまでは、いくつかの「コツ」を懸命に頭に刻み込んでその通りの操作を心がけてかろうじてクリーンが出たりしていたのですが、一つでも「コツ」をうっかり忘れると、ミスにつながっていました。
ところが最後にひらめいた「コツ」は、それひとつでそれまでの苦労から開放され、頭が真っ白になることもなく、時にはあっけないほど簡単にクリーンがでる事も!
というわけで、延々3時間をこのS字ターンに費やした甲斐がありました。


今日は最後まで一人ぼっちでしたが、お宝級の「コツ」を2つ見つけることができ、収穫の多い練習となりました。