ハスの花

エンジンが帰ってくるまでトライアルができない状態が続いています…。


連日35℃オーバーの猛暑が続くので、何もしなくても夏バテしてしまいますが、そんな私とは対照的に、暑いとますます元気になるものもあります。


ひとつがセミ
特に朝の大合唱はすさまじいばかりの大音響が響き渡ります。
「蝉時雨」という表現がありますが、そんな風情も吹っ飛ぶような騒音は、さしずめ「蝉雷雨」か「蝉土砂降り」。(笑)
そしてもう一つがこの「ハス」です。

炎天に向って大きな円い葉を茂らせ、絶妙の間合で宝石のような気品のある花を咲かせます。
一面の緑を背景に、遠目にもはっきりと判る大きな花で、その存在感は際立っています。
「仏教の花」というイメージがつきまとう植物ですが、そういった先入観なしに見れば、実に美しく見ごたえのある花だと思います。


私はレンコンの産地で幼少時を過ごしたので、ハスはとても身近な植物でした。
今は都市化の波に押され、レンコン畑も消え去る寸前ですが、細々と消え残るレンコン畑を見つけると、子ども時代に戻ったかのような懐かしさを感じます。
夕立の中、ハスの葉を傘にして雨宿りの軒先まで走ったことや、枯れた蓮の実からドングリのような種を集めたこと…。夏の夕闇に響き渡る、ちょっと不気味なウシガエルの鳴き声…。

レンコン畑の傍らには、沈みかけの川舟がおあつらえ向きの風情を演出していました。