キャブセッティング

TY-S175は、TY-S125とキャブセッティングが同じです。
このままですと、特にスロー系が薄すぎる状態となっており、スロットルの開け始めや低速走行におけるトルク感が希薄です。


トライアル車としては、アイドリングに近い回転域でも回り続けようとする粘りや、スロットル開け始めのトルクの立ち上がりがとても重要なので、キャブセッティングを行う必要があります。


これまでのところ、スロー系に関してはパイロットスクリューを限界まで緩めて、なんとか不都合を感じにくい程度で済ませていました。
中開度以上を担うメインジェットに関しては、高速道路をほぼ全開のまま15分間走るという、移動時の走行でも特に不都合はなく、点火プラグも中心電極が白っぽいキツネ色。乾燥した真冬のコンディションでも薄すぎるというレベルではなさそうです。
どうやら全開域に関しては、口径20φの小さなキャブですから、ベンチュリーが狭く、排気量や回転数が上がっても、吸い込める空気量が頭打ちとなるので、MJのガソリン供給が極端に追いつかなくなる事はなかったものと思われます。


そこで、スロー系と全開域のいずれも、ジェットをワンランク上げて、やや濃い目に振ってやる事にしました。

作業はタンクやシートフレームまで外さなければキャブまで手が入らないので面倒ですが、それでもシンプルな構造のTY-Sですから、ものの10分もあればキャブを取り外す事ができます。
交換を終えて日没となり、走行フィーリングはまだ確かめていませんが、エンジンが冷えていてもスターターレバーを引かずに始動できましたから、明らかに濃い目へと変化していました。
PJ番手アップに伴い、パイロットスクリューは1回転締め込んでおきましたが、あともう1〜2回転締め込むまでの範囲にベストな設定がありそうで、パイロットスクリューに関しては、ちょうど良い戻し回転で収まりそうです。


MJはワンランクが#2.5刻みですから、セッティングを大きく外す程の変化ではありません。
高速道路の長い登り道など、速度が頭打ちになる地点で、どう変わっているか試すのが楽しみです。


もちろん一番期待しているのは、フロントアップや短い助走のダッシュなどで、これまで以上に力強さが増してくれる事です。
という訳で次の週末のテスト走行が楽しみです。




そうそう、キャブと言えば、TY-Sは納車時点で、エアフィルターが湿式なのにオイルが塗布されていません。それにまだ走行距離も少ない今の時点で、キャブのフロートチャンバーにすごく細かい砂が結構たまっていました。(水滴も)

こういった細かなダストがキャブのトラブルや、ピストン・シリンダーの摩耗を引き起こす原因となるので、今後もこまめにチェックする必要がありそうです。
(ちなみに現時点ではフィルターオイル塗布&ガソリンフィルター装着済です)