夏のカブツーリング(準備編1)

土曜深夜の出発まであと2日となり、準備作業もそろそろ最終段階に近づいてきました。


準備にあたっては、これまでの走行で感じたことや、今回のツーリングを頭の中でシミュレーションして気づいた点などを以下のようなキーワードで書き出すことから始めました。
「長時間の夜間走行」 「4Lタンク満タンで200Kmが限界」 「チューブタイヤ」 「リラックスしてるが窮屈でもあるポジション」 「どこでも気軽に撮影」 「バイクを降りて身軽に行動」 「見た目に貧乏臭くならない」(笑)、等々…、これらのキーワードを手がかりにすれば、そこから具体的な作業がみえてきます。
●例えばヘルメットに求める条件は「着脱簡単で夜用と昼用のシールドを使い分け」が求める条件。そこでTT-Rやパンペーラの時に使っていたOGKのテレオス2を使う事に。
これはストラップがバックル式で、撮影で頻繁にバイクを乗り降りしても、メットの脱着が煩わしくありません。視界がとても広くてシールドも簡単に交換できるので、夜間用のクリアーシールドと眩しい日中用のスモークシールドを用意しました。


●服装も「ライダーっぽくない」雰囲気のシンプルなメッシュジャケットを購入。これにGパンとスニーカータイプのライディングシューズの組み合わせ。


●「タンク容量」に注目すると、1回の給油で300Km以上を確保したいので、3Lの小さなガソリン携行缶を買いました。

これで満タン7Lとなり、往路や復路の後半、スタンドが開いていない時間帯や山奥の走行も安心です。
キャンプ用の燃料ボトルもあるのですが、今回は緊急用ではなく、サブタンクの位置付けなので、スタンドで給油しやすく取扱いも簡単な小型携行缶にしました。
カブにはガソリン残量計があるのはとてもありがたいのですが、メーターの針がライダーの不安をかき立てる「空」に近くなっても3L程度しか入りません。なので、ツーリングではどうしても100〜150Km毎にスタンドに立ち寄るパターンになります。これではいくら燃費が良いカブでも「スタンド探しのツーリング」みたいなものです。なので、とにかく満タンの航続距離をしっかり確保することを重視しました。


●リアショックも問題があります。万人向けにしてあるのか、柔らかすぎるのです。
ダンパーもプリロード調整もないバネだけのリアサスは底付きしやすく、曲がっているときにギャップを拾うとすぐにスタンドやステップが接地して危険。ネットで探してみると、ダンパー付き、プリロード5段調整のカブ用サスを発見したので、即注文。私にとって「カブ最大の弱点」だった部分が改善され、走行安全性が格段に向上しました。

見た目もノーマルのムードにマッチしていて良好です。



●シートも「柔らかすぎる」のはともかく、「低くて狭い+長時間同じ姿勢を強いられる」のが問題ですし、「炎天で焼けた」シートにまたがるのも、「股間やお尻が汗で蒸れる」のもなんとかしたいところ。
これはたまたまホームセンターで発見した「サラサラクッション」を素材にして、カブ用のロングタイプシートカバーを1日掛かりで製作。

これがなかなかの完成度で、カバー内の通気性抜群で股間とお尻に風を感じます!
炎天下で熱がこもって蒸れていた時と較べると、「股間のエアコン」(笑)と言っても決して大げさではないレベルです。膝の曲がりも楽になり、しかも前後にお尻を移動でき、程よい硬さで見た目も決して悪くはない理想に近いものができました。


●メンテナンスもパンク修理の練習を兼ねて、前後タイヤ(意外なことにカブはミシュランが安い!)とチューブを交換、

リアホイールはスプロケやチェーンに触れることなく簡単に外せる抜群の整備性です!90ccなのにセンタースタンドがあるメリットも計り知れません。これならパンク修理も簡単です。
他にもプラグ交換やエアクリーナ点検、バッテリー充電等を行いました。走行8000Kmの車体なので、TYSとは対照的に新車時とあまり変わらない良好な状態でした。(笑)


●荷物の積載では、「バイクにまたがったまま地図や小物が出し入れできる」ようにメッシュインナラックを装着。(ハンドル左側にあるのはハンディGPSのホルダー)



●「工具一式がすぐに取り出せる」ように、フロントバッグを装着。



●「炎天下でボックス内がすごく高温になる」対策としてボックス表面に熱反射素材を貼り付け。

保冷庫みたいになりましたが、炎天下放置でも内部の温度上昇は抑えられ、効果抜群です。プラスチック丸出しのチープさも少しマシになったし(笑)、夜間の被視認性も高まりました。


●夜間走行に備えて、頼りない明るさのヘッドランプバルブをハイワッテージタイプに交換。


といった作業を計画と並行してコツコツ進め、車体関係の準備が完了しました。

あれこれいじりましたが、ノーマルのイメージを壊さずに旅仕様の雰囲気が出せたのではないかと自己満足に浸っています。(笑)