'09夏のカブツーリング(その1)

唐突に決まった今回のツーリング、その日の夜にバタバタと準備を整え、夜明け前に出発しました。
これもソロツーリングだからこその融通の利かせ方ですね。(笑)




睡眠は4時間ちょっとと少なめですが、こういう時はテンションが上がって勝手に目が覚めてしまうので、寝不足感は全くありません。
簡単に食事を済ませると、タントの見送りを受けながら、静まり返った住宅街をこっそりと抜け出すように出発しました。
時刻は午前3時38分。
すでに新聞配達バイクの音が聞こえ始めています。


私のバイクもスーパーカブですから、同じ音ですし、遠目には私も同業者に見える事でしょう。(笑)







行先はお気に入りの御嶽山開田村方面。
宿はいつもお世話になっているログハウスの別荘です。
下道で大阪から長野県の開田村を目指すとなると、最短距離は四日市や名古屋、中津川、木曽福島経由のルートです。
わざわざ名古屋まで移動するのがすごくもったいないような感じですが、初めて通る道や景色と出会いながらですから、新鮮な気分で走れる分、苦にはなりません。


いつもなら綿密にルートを決めてGPSナビにインプットするのですが、今回は準備時間がなかったし、もともと備わっているナビの機能に頼ることにします。
なので、目的地をとりあえず木曽福島にセットしてナビ開始。
道が込み入っている名古屋あたりはどのルートを指示してくるか、ちょっと楽しみです。






まずはR163で暗闇の中、一路東を目指します。
灼熱の大阪でも、この日の夜風はちょっと涼し目で、メッシュジャケットでは寒い!
さらに上下のカッパを着込んでちょうど良いくらいでした。


伊賀上野R25へ。
ナビは名阪国道を指示しますが、カブが走ると違反ですので、旧国道のR25を辿ります。
こんな所や、



こんな場所もあり、路面は荒れているは、狭いはで、これはもうすっかり「過去へ置き去りにされた道」状態ですね。
でも、昔を偲びながらこういう道を辿るのも、ツーリングならではの楽しみだったりします。(^^)









R1に合流。
広々とした道を快走。夜明け間もない太陽を目指し、さらに東へ。









四日市に入りました。
伊勢湾の方を望むと、臨海工業地帯の巨大な石油コンビナートが立ち並んでいるのも見えました。
市街地も規模が大きいですね。









木曽川をひとまたぎする「尾張大橋」。
戦前で最も著名な天才橋梁設計家、増田淳によって設計され、昭和8年(1933年)に供用開始された歴史ある建造物です。
優美なデザインのアーチが14連続く全長878.8mのランガートラス鋼橋は、トラスを上弦のアーチで吊り下げるという当時の最高技術が用いられました。
供用開始から76年を経た現在も日本の大動脈である国道一号線の交通量に対応しており、この事からもその構造の素晴らしさが分かろうというものです。
ちなみに第二次大戦の米軍本土爆撃の際にはこの橋が攻撃目標とされましたが、幸運にも命中弾がなかったお陰で、現在までその優美な姿が残ったという事です。









出発から3時間半が経過し、いよいよ名古屋市街にさしかかりました。
ここで給油。これまで143km走って、入ったガソリンは2.3L。
なんと、燃費は62km/Lをマークしました!


少し暑くなってきたのでカッパも脱ぎました。


ナビは、環状2号線の下をたどれと指示しているので、それに従って進行。
通勤の渋滞が始まる時間帯で、市街地へ向かう道はどれも混雑していましたが、中心部を取り巻くように位置しているこの道は流れがスムーズ♪
結果的に最もロスタイムが少ない経路だったのかも知れません。









R1〜名古屋市街地は、ツーリングで初めて通ったので確かに新鮮味がありました。
でも、景観的には目新しさが乏しく、特に環状2号線の下は、ほとんど変化のないまま、延々と単調な走行が続きました。
でもR19に入ってようやく北上開始です!
モノトーンの市街地から、彩りと奥行きのある美しい光景へと徐々に変化が始まります♪









恵那市です。
高速道路を使っても、ここまで来るのは遠かったよなぁ…と思うと、よくも下道でここまで来たものだと我ながら感心します。
でも、今日の行き先はまだまだ遥か先です。









しばらくは左に中央高速を走る車が見える道を走ります。









中津川市街地です。
広い道路に巨大な表示板。
交通の要衝という感じですね。









知る人ぞ知るMTBワールド「高峰山」が左正面に見えてくると、景色も奥行きと雄大さを増し始めます。









さっき河口付近で渡った、だだっ広い木曽川が再び見えてきました。
ここからはこの川沿いにどんどん上流を目指します。









はい、長野県に入りました。
なんだか、「長野県」に来たってだけで嬉しくなります♪
時刻は10時24分。
出発から6時間48分で、ここまで来ることができました。(^^)









山深くなるにつれ、R19も険しい道へと変わってゆきます。









白い巨岩に埋め尽くされた河原は、木曽川ならではの特徴ですね。
ここをトラ車で横断できるかな〜?
などと、ついセクションを見る目で眺めてしまいます。(笑)


こんな岩だらけの場所を走るなんて、私には絶対無理ですね。









吊り橋も旅の気分を盛り上げてくれますね♪









カブでのポジションは実に楽チンです♪
背筋がまっすぐになるので、首も肩も凝りません。
お尻にはまともに体重がかかるので、長時間になると少しつらくなりますが、シートが柔らかくてうまく荷重を分散してくるので、それほど問題ではありません。









JR中央本線と並走。









大桑駅
名古屋からの距離が111.1km。
一日の乗客数は153人だとか。(2005年統計値)









前方遠くに高い山々が見えてきました。
中央アルプスの南駒ケ岳あたりでしょうか。









トンネルを一つ抜ける毎に道や景色の険しさも増してくるようです。







その2へ続く